2012年11月22日

日経新聞電子版の価格が高い事について

日経新聞電子版で考える「電子出版物の価値とは何か?」
磯崎哲也


簡単に言うと、4000円を高いと思う人は1000円も高いと思うだろうから、日経電子版の月額4000円は妥当。
紙の日経は300万しか販売されていないので、元々市場は小さく、限られているので価格を下げる必要は無い。
との事なのだが、これはお笑いですね。

まず、電子版の需要を紙と同じ300万としている前提が大間違い。
まさにアホの考えでしょう。
紙と電子じゃアクセシビリティが全く違う。
ショップで求めて手にして初めて読む前提条件が整う紙新聞と違い、電子版はインターネットさえ出来れば誰でも読めるのである。
ネットの普及率を考えたら、客層がどれだけ広いか分かるよね?
しかも、更新が早い電子版なら、紙媒体より圧倒的に需要がある。
リアルタイムで情報を取得出来るのだから当然である。

日経は限られた高所得者が読む物だから、とも書かれていますが、これは順番が全く逆なんですよ。
月額4000円だから、ある程度の所得を得る人々が読む訳です。
これが数百円になれば、所得に関係無く広く読まれる事になるでしょう。
元々40代以上の勤め人なら必然的に需要は高いし、30代でもリーダー以上の役付きや、営業・購買・資材の人間なら購読者または購読希望の者が周囲に大勢いる。
勤め人が年寄りになっても、時事に関心がある人なら取るでしょう。

購読しないのは、単純に月額4000円が高いというだけです。
年で48000円である。
馬鹿にされるのも頷ける。
ReuterやBloombergが無料なのを考えると、まさに時代錯誤と言わなければならない。
>定価に見合っていると客が感じている物の価格をわざわざ下げる事は無い
見合ってないと感じる人間がほとんどだから、散々ネットで批判されている訳ですが……。

電子媒体は紙媒体に比べ、大きくコストを削減出来る。
そのため、電子媒体の単価は紙に比べ格安であり、だからこそ圧倒的なシェアの元、成長を遂げているのです。
これは安ければ需要が起こり得るという何よりの証拠でしょう。

私なら、1000円になれば喜んで日経電子版を購読しますね。
4倍も単価が違えば需要が違って当たり前です。
4000円が高いと思う人が1000円も高いと思う、というのは思い込みも甚だしいと言っておきましょう。

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